スポーツ自転車の盗難実態に関するアンケート結果(2019年 詳細版)

スポーツ自転車向けサイクルガードサービス「AlterLock」を運営する株式会社ネクストスケープは、ロードバイクなどのスポーツ自転車に乗るサイクリスト621名を対象に、スポーツ自転車の盗難に関する実態調査を行いました。

今回、多くのサイクリストにご協力いただいたことで、どのような盗難対策を行っているのか、どのくらいの割合で盗難被害が発生しているのか、盗難後の行動はどうしているのか、発見に至ることはあるのか、といったスポーツ自転車に限定した実態が明らかとなりました。

調査概要

  • 調査対象:スポーツ自転車に乗るサイクリスト
  • 調査期間:2019年9月25日~10月10日
  • 調査方法:インターネットによる任意回答
  • 有効回答者:621名

回答者プロフィール

  • 性別(男性:417名/女性:196名
  • 年代(20歳未満:51名/20代:243名/30代:179名/40代:154名/50代:65名/60歳以上:12名)
  • サイクリスト歴(1年未満:123名/1~2年:129名/3~5年:180名/6年以上:181名)
  • 所有バイク(ロードバイク:452名/クロスバイク:75名/マウンテンバイク:69名/ミニベロ:23名/その他:3名)
  • スポーツ自転車に乗る頻度(ほぼ毎日:177名/週に3日以上:119名/週に1,2日:210名/月に数日:115名)

調査結果

盗難対策

盗難に対する不安はありますか?

盗難に対して「非常に不安」が61%、「少し不安」が36%、合せて97%が不安を抱えていることが分かりました。不安ではないという人は、トレーニング目的でしか乗らないため、自転車から一切降りないといったケースのようです。

利用している鍵は?

利用している鍵の種類は「ワイヤーロック」が65%、「チェーンロック」が35%、「U字ロック」が16%でした。「振動検知アラーム付きの装置」は12%でした。

通勤や通学ではなく、趣味でロードバイクに乗る際は、サイクルジャージを着てバッグなども持たないことが多く、自転車自体が軽量さを追求したものであるため、重量のある鍵を使う人は限られるようです。

その他の盗難対策は?

ロック以外の盗難対策としては「室内保管」が60%、「なるべく目を離さない」が34%でした。やはり鍵だけに頼ることができないのが現実のようです。

車両保険や盗難保険に加入している?

車両保険や盗難保険への加入率は38%という結果でした。
保険の選択肢が一昔前に比べて増えてきたことで、新車購入時に加入を検討する人が増えてきた印象があります。

鍵の組み合わせは?

利用している鍵の組み合わせは「ワイヤーロックのみ」が41%、「チェーンロックのみ」が17%、「ワイヤーロック+チェーンロック」が11%、「ワイヤーロック+アラーム」が7%、「U字ロックのみ」が6%でした。

半数近くのサイクリストがワイヤーロックのみを採用していますが、状況に応じてチェーンロックやアラーム、U字ロックなどを使い分けたり、組み合わせている人も多いようです。

盗難被害

盗難に遭ったことはありますか?

サイクリスト歴3年以上の盗難経験
サイクリスト歴6年以上の盗難経験

スポーツ自転車の盗難に遭ったことがありますか?という質問に対しては、サイクリスト歴が長いほど盗難に遭ったことのある人が増え、サイクリスト歴が3年以上では「約4人に1人」、6年以上では「約3人に1人」が盗難された経験があるということが分かりました。

しかし、サイクリスト歴が2年未満の人に限定しても、16%と6人に1人以上が盗難に遭っています。

本調査では「現在スポーツ自転車に乗っているサイクリスト」を対象としているため、盗難に遭ってしまったことで自転車から遠ざかってしまった人は含まれていません。そのため、実際の盗難率はもっと高いのかもしれません。

自転車の価格帯

価格帯別でみると、10万円未満の場合に他の価格帯よりも5~10%ほど高くなっていますが、盗難率と価格帯とのはっきりした関連はないようです。
「自分のロードバイクは安いから狙われない」といったコメントを見かけることもありますが、残念ながら、エントリーモデルでも油断してはいけません。

被害に遭ったもの

盗難に遭ったものの割合としては、自転車本体が最も多く60%という結果でした。次いでライト、サドル、サイクルコンピュータなどのパーツでした。
窃盗犯は、「車体そのもの」か「盗り易い小さなパーツ」を狙うようです。高価なホイールだけを狙うというケースは意外にも少ないようです。

盗難に遭った場所、自転車から離れていた時間

盗難に遭った場所は、「自宅や集合住宅の敷地内」「駅の駐輪場」「職場や学校の駐輪場」というケースが61%を占めていました。
自転車から離れていた時間は、2時間以上というケースが55%となり、当然ながら駐輪時間が長いほど盗難のリスクが高くなります。

自宅では室内保管を行い、外出先では駐輪場に長時間置かないように注意することで、盗難のリスクを下げられることは間違いでしょう。

しかし、「コンビニやカフェの近くや路上」「店舗の駐輪場」「レース・イベント会場」などで盗難に遭っているケースも多く、スポーツ自転車を日常使いしないサイクリストであっても油断は禁物です。

盗難時の施錠状態

83%が施錠状態にも関わらず盗難に遭っているという結果でした。一般的には推奨される2重ロックでも防げていないことが分かります。

盗難後の行動

警察に被害届を出した?

警察には当日に被害届を出している人が最も多く、65%でした。1週間以内まで含めると78%にのぼります。

付近を捜索した?

また、84%の人が付近を捜索したと回答しています。駐輪場などでは警備員が整理のために移動するケースもあるため、駐輪場所から無くなっても、付近を捜索するのがセオリーです。

SNSで呼び掛けた?オークション・フリマは監視はした?

SNSで情報提供を呼び掛けたかという質問では、拡散力の高いTwitterが最も多く13%。ついでFacebook、Instagramとなりました。一方で、どのSNSでも呼び掛けなかった人が8割以上を占めていました。
SNSでは、日々スポーツ自転車盗難の情報が流れてきますが、それは氷山の一角のようです。

盗難に遭ったショックや少なからず個人情報にも関わるため、SNSを使うことを躊躇うのかもしれません。オークション・フリマサイトの監視は、28%が監視したという結果でした。

SNSで情報拡散した結果、発見されたケースも多くはないものの見かけることがあります。
オークションサイトで発見できるケースもあり、これらの行動は決して無駄ではなく、発見率を少しでも高めるためには必要です。

発見率、発見状況

発見されましたか?

盗難された自転車の発見率についてのデータです。1ヶ月以内に発見されたのは13%。半年以内まで含めても21%という結果でした。
79%が発見に至らないというのが実態です。

「ロードバイクが盗難された場合は絶対に出てこない」という意見もありますが、2割は発見されているという見方もできます。

発見時の状況は?

発見できたという人に、具体的な状況を聞いたところ、「警察から連絡を受けた」が37%、「近所で発見」が37%という結果でした。

警察から連絡を受けるためには、被害届を出しておくことはもちろんですが、事前に防犯登録を行っておく必要があります。
防犯登録では、車体番号も併せて登録できるため、より自転車の特定を確実なものにすることができます。

近所で発見したケースでは、明らかに乗り捨てられていたケースと、犯人かどうかは不明だが別の人が使っている形跡があったというパターンがありました。

さいごに

今回の調査では、盗難に遭ってしまったというサイクリストの割合や盗難時の状況、その後の行動について、実態を把握することができました。

サイクリストのみなさまには、今後の盗難対策や盗難に遭ってしまった時の行動の参考にしていただければと思います。

オルターロックでは、今後も盗難防止に関する情報発信や、製品・サービスを通じて盗難被害を減らせるように活動して参ります。

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