自転車向け盗難防止デバイスとサービスの開発開始のお知らせ

【開発の背景】

自転車の盗難は警察庁が発表する2016年の統計によると全国で約23万件(注1)の認知件数となっており、その他の軽犯罪と比較しても圧倒的に多く、大きな社会問題であると考えています。盗難状況としては施錠中の盗難が4割を超えており、物理的な鍵だけでは盗難を防ぐことができないと言える状況です。
最近では、スポーツバイクでサイクリングを楽しむ人が増える一方で、盗難が不安なために、自転車から目を離すことができず、気軽に乗ることができなくなったという人も増加しています。
そこで、ネクストスケープでは、京セラコミュニケ―ションシステム株式会社が提供する低コスト、低消費電力で広いエリアをカバーする「LPWA(注2)」規格のひとつである「Sigfox(注3)」と自社のクラウド技術やスマートフォンアプリ開発技術を組み合わせ、自転車向けの盗難防止デバイスとサービスの開発に着手しました。

【デバイスとサービスのイメージ】

自転車に搭載したデバイスと所有者のスマートフォンを連携させ、所有者が自転車から離れた後で自転車の移動を検知した場合、デバイスの位置情報をSigfoxの通信を利用してクラウドに送信します。
所有者のスマートフォンには通知が届き、盗難されたことを即座に察知できるだけでなく、デバイスの位置情報から盗難後の追跡も可能となります。
デバイス本体からアラーム音を鳴らすことで、盗難への抑止力としても機能します。

(注1)警察庁「平成28年の犯罪情勢」より
(注2)LPWAは、「Low Power Wide Area」の略で、少ない消費電力で、長距離での通信が可能な無線通信技術の総称です。
(注3)Sigfoxは、フランスのSigfox社が提供しているLPWAのネットワーク規格です。日本では京セラコミュニケーションシステム株式会社が唯一のSigfoxオペレータとして、ネットワークサービスを提供しています。ヨーロッパを中心に現在36カ国に展開され、2018年までに60カ国でのサービス展開を目指しています。

【エンドースメントコメント】

Bicycle Shop Positivo(株式会社ポジティーボ)
代表取締役 永井孝樹様

Bicycle Shop Positivo(株式会社ポジティーボ)は、この度、ネクストスケープが着手された「自転車向けの盗難防止デバイスとサービスの開発」につきまして、心よりの歓迎と期待をいたします。
近年のスポーツバイク及び、電動アシスト自転車の普及に伴う自転車の盗難事件は年々増える傾向にあり、その多くで転売などを目的とした悪質な事例が目立っています。
スマートフォンと自転車に搭載するデバイスを利用したこの画期的なサービスは、こうした悪質な犯行に及ぶ者に対しての大きな脅威や抑止力となるだけでなく、自転車を利用する全ての人にとって、多大なる安心をもたらす事を確信しております。
常に盗難の脅威にさらされている多くのサイクリストが待ち望んだこのサービスを、Bicycle Shop Positivo(株式会社ポジティーボ)は心より応援します。

株式会社ウォークライド
取締役 須田晋太郎様

昨今、健康志向やサイクリングブームでスポーツサイクルを楽しむ人が増え、また電動アシスト自転車の普及により、比較的高価な自転車が街に見られるようになってきました。
一方で、高価な自転車を狙った悪質な盗難事件が増えており、その盗難方法も自宅敷地内から鍵を切断して盗み出すなど悪質化しているのも実状です。
事実、多くの方から盗難が心配で短時間でも自転車をから目を離して停めておけないといった声が聞こえてきます。
今回ネクストスケープの企画された盗難防止デバイスの普及により、盗難に対する抑止力は勿論、万が一の盗難時の追跡が可能になる事により、盗難の心配なく、自転車を生活の足としてより多くの方に活用して頂いたり、スポーツサイクルの普及に繋がると大いに期待しております。