オートバイの盗難対策は、ライダーにとって欠かせない要素です。日本ではオートバイの盗難件数は減少傾向ですが、2023年で9,946台となっており、依然として盗難被害が多いのが実情です。盗難されやすいのは市場価値が高いバイクで、特に高性能で高価なパーツを持つ人気車種では、プロによる犯行が絶えません。対策を怠ることで大切な愛車を失うリスクは高まります。この記事では、外出時と自宅保管時における効果的な盗難防止デバイスと、その組み合わせについて詳しく解説します。
外出時の盗難対策
外出時にもオートバイは狙われやすい状況にあるため、注意が必要です。短時間の駐車でも、しっかりと対策を講じることで盗難リスクを大幅に減らすことができます。以下では、外出時に効果的な盗難対策について紹介します。
ディスクロックとU字ロックの活用
まず、基本的な防犯対策として「ディスクロック」を使用します。ディスクロックは、バイクのブレーキディスクに取り付けることで、物理的にバイクを動かせなくするデバイスです。軽量で持ち運びが容易なため、外出時に手軽に使用でき、短時間の駐車にも適しています。
さらに、U字ロックを併用することで防御力をアップします。U字ロックは、その頑丈な構造から切断が非常に難しく、盗難犯に対する大きな抑止力となります。特に、駐車場所が不特定な場合や長時間の駐車をする際には、この2つのロックを活用しましょう。
アラームとGPS追跡デバイスを併用
物理的なロックに加えて、電子デバイスを活用することで、盗難防止の効果をさらに高めることができます。「アラーム」や「イモビライザー」は、バイクが振動や衝撃を受けた際に大音量の警報を発することで、盗難を未然に防ぐことができます。特に、人気のない場所や夜間に駐車する際には、このアラームが犯人に対する強力な威嚇となり、盗難を躊躇させる効果があります。
また、「GPS追跡デバイス」をバイクに装着することで、万が一盗難に遭った場合でも、バイクの位置を特定することが可能になります。これにより、盗難後の早期発見が期待でき、バイクの回収につながる可能性が高まります。「AlterLock」のようなGPSデバイスは、アラーム機能と盗難対策に特化した追跡機能を併せ持っており、非常に軽量でバッテリー稼働時間も長いため、外出時の盗難対策に最適です。
GPSデバイスを選ぶ際には、デバイス単独での通信機能を持っていること、異常があった際にスマートフォンに通知する仕組みがあるか確認するようにしましょう。
自宅保管時の盗難対策
自宅にバイクを保管する場合の盗難対策について考えてみましょう。実はバイクの盗難の約6割は自宅敷地内で発生しています。特に、長期間バイクを使用しない場合や、夜間の保管時には、徹底した防犯対策が求められます。ここでは、自宅保管時に効果的な対策について説明します。
バイクが外から見えないようにする
まず、バイクが外から見えないようにすることが基本です。これは、犯人に目をつけられないための重要な対策です。自宅にガレージがある場合は、必ずガレージにバイクを保管し、外からバイクが見えないようにしてください。ガレージがない場合でも、バイクカバーをかけることで、視認性を下げ、盗難リスクを減らすことができます。油断してキーを付けたままにすることは絶対に避けてください。
強力なU字ロックと電子デバイスの組み合わせ
自宅保管時にも、強力な「U字ロック」を使用することが有効です。頑丈なU字ロックでしっかりとバイクを固定し、移動を困難にすることが重要です。
加えて、「アラーム」と「GPS追跡デバイス」を併用することで、盗難対策の効果がさらに向上します。アラームは犯人がバイクを動かした際に音で威嚇するため、夜間の保管時にも安心感を提供します。また、「AlterLock」のような最新のIoT技術を活用したGPS追跡デバイスを装備しておくことで、万が一の際にはすぐにバイクの位置を追跡し、早期回収が可能になります。
GPS追跡デバイスの有効性
最近の事件ではオートバイに限らずGPSが犯人逮捕と愛車を取り戻すことに寄与した事例がニュースになっています。
盗難が発生した際、GPSデバイスが取り付けられていると、車両の位置を追跡できるため、警察と連携して迅速な対応が可能です。最近の犯行では犯人もGPSデバイスが搭載されている可能性を考慮して、盗難後しばらくの間、コインパーキングなどに停めておき、追跡されていないことを確認する期間があるといいます。GPS追跡は盗難後の早期発見と、車両の無事な回収を助ける強力なツールであり、盗難リスクを大幅に減らすことに繋がるでしょう。
結論
オートバイの盗難防止は、外出時でも自宅保管時でも、適切なデバイスを組み合わせることで効果を最大化できます。
外出時には、ディスクロックやU字ロック、アラームやGPSデバイスを併用することで、短時間の駐車でも安心してバイクを停めることができます。
また、自宅保管時には、バイクを外から見えないようにし、U字ロックとアラームやGPSデバイスを組み合わせることで、夜間や長期間の保管にも対応できる堅牢なセキュリティを構築できます。
これらの対策を実践することで、大切な愛車を盗難から守りましょう。